桜が咲く頃~初戀~
圭亮東京へ
その日の昼食は圭亮が作ると言ってオムライスになった。

圭亮と再会したあの日に作った香奈のオムライスとは違って圭亮の作るオムライスは物凄く美味しかった。

彩未も本当に美味しそうにフワフワ玉子をつついてはニンマリとして喜んで沢山食べていた。

『お兄ちゃん。上手ぅ』

と何度も言いながら。


昼食が終わると圭亮は『また』と言って帰って行った。


翌日は雄一達友達数人で街に出て呑むからと言っていたので圭亮が東京に戻る迄には会えそうも無いと香奈は寂しくて残念な気持ちになったけれど
LINEのメッセージが実況中継の様に何度も入っていたので香奈はメッセージが入る度にドキッとしてしてしまったが嬉しい気持ちがして香奈をワクワクさせてくれた。


その日は雪も溶けて緩んだ庭に出る事もせずに、香奈は彩未とおばあちゃんと家の中でトランプや、百人一首等をして過ごした。

こんな風に彩未と関わるのは初めてで少し戸惑ったものの香奈は彩未が楽しそうに遊ぶ姿が愛おしいと思えて胸が熱くなった。



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