S' 3s☆
「これ持て」
そう言ってバカデカイ荷物をあたしに持たせる彼。
再開して数十分。
未だに返事を聞けてません。
あたしは荷物持ちじゃナ〜イ‼︎
「お、重い…」
「大丈夫。その逞しい腕ならイケる」
「ヒドッ‼︎太ったの気にしてるのに‼︎」
この荷物あり得ないくらい重い‼︎
こんなの女の子が持てる重さじゃナイよ〜‼︎
とか思いながらも持てちゃうあたし…
これが惚れた弱みってヤツですか。
「休憩。そこのベンチ座ってろ」
空港を出てすぐの公園。
ほとんど何も持ってナイはずの彼はもう疲れたらしい。
喉が渇いた、とか言って近くの自販機で何か買ってる。
マイペースだな〜。
「荷物持ちご苦労。これやる」
「イイの⁉︎」
「俺様優しいからな」
優しかったら普通こんなに重たい荷物持たせナイでしょ…
でも初めて彼からモノを貰った…‼︎
勿体無くて飲めナ〜イ‼︎