ねぇ、俺の気持ち分かってよ。
「真人ー!!帰ろー!」
後ろから声が聞こえる。
振り向くと幼馴染の田崎 未羽(たさき みう)がいた。
「おぉ、今行くから…」
ガシッ
俺が逃げようとした途端に前にいた女から腕を掴まれた。
「行かないでよ!真人君!」
ギュー
…あの、胸当たってますけど。
あぁ、そうか。
それで俺を落とそってのか。
「悪りいけどほんと迷惑。離せ」
「……!」
俺が笑顔でそういうと女は俺から離れ走って逃げて行った。
「真人、また告られたの?今日で何回目よ」
笑いながら話しかけてくる未羽。
「うっせーよ…」
俺はその場から去ろうとする。
「え?ちょっと、一緒に帰ろうよ!」
「は?なんで」
「だって、さっき…!」
さっきってなんだよ…
あぁ、
『今行くから…』
的なこといったっけ。