ストレイ・キャット☆シュ-ティング・スタ-
 M⒘オメガ星雲も見つけた。M⒛三裂星雲も見つけられたのに、ふたりの前に流れ星は通り過ぎてはくれない。

 すると、なにか得体の知れないものがぼくたちの身体を吸い込んできた。大きな力がぼくと久留美を引っ張って、なにかに飲み込まれそうになる。

「なにこれ! ショーゴ君、すごく強い力やん」

「久留美ちゃん、大丈夫? もっと力入れて、ぼくから離れないで」

「きゃあ」

「ブラック・ホールだよ。逃げなきゃ吸い込まれちゃうよ」

 巨大な重力の固まり、ブラック・ホールがふたりを襲う。必死で逃げるぼくと久留美。

「うわぁぁぁぁぁ」

 ぼくの片足がその重力に引き込まれそうになったけれども、危機一髪のところで逃げ切った。

「ふ~、良かったね」

「助かったわ」

「でも、遠くまで旅してきたね」

「うん」
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