のばしたこの手は届かない。
「八嶋先生…?」

そう言った朝霧は今にも泣きそうだった。

俺は朝霧を保健室につれていった。

泣き出した朝霧の頭を撫でると安心したように泣き止んだ。

そして俺のダボダボのジャージを着ている朝霧を見て、こんな時なのに。

かわいい。と思ってしまった。

高校生みたいなガキは嫌いだったはずなのに…。
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