変わりゆく華たち 第一幕 散ル華





――――――――――――



前を歩いている奴らについて
しばらく歩くと道場に着いた。


周りを見渡していると竹刀を投げられた。
俺は落とさずそれを取る。


投げられた方を向くと先ほど文句を言っていた奴いる。



「俺は二番組 山野八十八(ヤマノヤソハチ)だ」



二番組、ね。
誰が組長だったか全く思い出せないが、この際もうどうだっていい。


要は勝てば良いんだ。



「実践形式て行くぞ。どこからでもかかって来い。」



道場内にいる隊士、およそ20人ほどに竹刀を向けながら言った。




「ーーーっ!
はぁああああっ!!」



一人の隊士がかけ出したのに合わせて
他の隊士たちも竹刀を握りしめながら走ってきた。



ガッ



ガンッ



竹刀で一度受け止めてから流す。
それをひたすら繰り返す。


踏み込みが甘く、太刀もずれているな。
山野とかいう奴はそれほどではないが、
他の奴らはただ振っているにすぎないな。


そんなので、よくあんなに偉そうに云っていられるな。


まぁ、必死に竹刀を振っているやつらを
間近で見るのも悪くわないがな。


お前ら隊士のなかで
誰が勝ち残ることが出来るのか―――


フフッ、楽しみだ。



< 101 / 108 >

この作品をシェア

pagetop