変わりゆく華たち 第一幕 散ル華
刀を握り直し、目の前にいる男の腕を軽く斬った。
「う゛っ!?
…ハッ、昼間とは違ってずいぶん腕が落ちたじゃねぇかよ。この人数に怖気づいたのか?」
こいつは昼間の酔っ払い浪士
三人組のひとりか。
「別にあんたらごときに怖気づくわけないだろ」
「言ってくれるじゃねぇか…!!」
次々と迫ってくる浪士の腕や足、胴体を斬りつけながら相手の攻撃を避けていく。
が……
つまんないな…。
先程から同じことを繰り返し、浪士たちも体力が無くなってきたのか動きが鈍くなってきている。
俺は一度、浪士たちと距離を取るために後ろに飛び退いた。
周りには息を乱す浪士十二人。
「本当はもう少し遊んでいたいが、ここまでた」