変わりゆく華たち 第一幕 散ル華
「あれ?もしかして分からない?」
一度距離を取るために後ろへ引く。
「………」
目の前の男に目を向ける。
笠をかぶっているから、顔の表情全体は見れないが、口元は緩んでいる。
……こいつ、馬鹿にしてるな。
なんか無性に腹が立ってきた。
大体、何故こんなやつにそんな表情をされなければいけないんだ!
「おっかしいな〜
僕、あんなに君と接近したのになー」
接近?
女の人間を絡んでいた、あの酔っぱらい3人組浪士か?
いや、そんな筈はないな。
先程、自分の手で斬ったんだ。
ならばいつ……