上弦の月


なんか、自分で確かめておいて切なくなってきたな。

妹か。


そりゃあそうだよね?

年の差だって結構あるし、まだ私高校生だし、社会人から見たらお子ちゃまだよね。



私は静かにフォークとスプーンを置いた。


「デザートも食べる?」

「いえ、今日はいろいろあったので早く帰りたいです」


こんなの私の勝手なわがままだった。

パパとママの前だったら絶対言えないわがまま。


「そうだね、明日も学校だし今日は帰ろうか」



遥歩さんがの車に乗り込みマンションまでの短い距離、お互い無言だった。



家に入っても会話はなく、最後におやすみなさいの一言だけ。


それでも私は実家の時はいつもそうだった。


用がある時はクリスと話していたくらい。



12時を指す時計を見て6時に目覚ましをかけて眠りにつく。


いつもと、同じ。











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