上弦の月
左の頬はジンジンするし、真っ暗だし、小さい私はこのまま死んじゃうのかななんて考えていた。
そしてレナちゃんのパパは私に歩み寄って来た。
肩を掴み壁に押し付ける。
「……ゃ….めて」
「ヒヒヒっ!やめてだと?この程度で私の苦しみがわかるか?」
苦しみ?
なにそれ、私なにかしたかな。
だんだん掴む手の力が強くなって来て右手を振り上げた。
殴られる!そう思ったけどなにも起こらなかった。
「ねぇ、どうして欲しい?見えるとこにつけていい?パパに心配して欲しくない?見えないところがいいかな?」
「み…みえないとこ….…」
正直なに言ってるかわからなかったけどパパに心配はかけられないそう思った。
「ふふふ、君はいい子なんだね。つくづく気に入らない」
「っゔ…」
痛いなんて言える痛みじゃなかった。
お腹、背中を次々殴られた。