上弦の月
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よく晴れた日曜日。
六本木でお見合いパーティーが行われた。
年齢は20から50以上までがいる。
16のわたしなど入れるはずもない。
だからクリスに頼んで偽造の20歳の金村柚月を作ってもらったのだ。
『さぁ、それでは1分間トークスタートです』
このトークは並行に並べられたの椅子に座った男女が目の前の異性と会話をす?というフリートークの前の顔合わせみたいなものだ。
手元には第3候補まで書く紙がある。
1人ずつのメモ欄もあった。
ここには有名企業勤務の方、高学歴、高年収の方など条件だけはいい男女が揃っている。
美人なのに仕事一筋で結婚に縁がなかったアラフォーなどや、条件はいいが外見はイマイチな男性もいたりする。
そして今わたしの前に最後の1分間トークの相手がいる。