上弦の月


見るからに美形、しかもエリート。

「おいくつなんですか?ずいぶんと若そうですけど」

わたしは彼に問いかけた。


「24ですよ。君もなかなか若そうだけど?」

「ハタチなんで…」

「そんなに若くてもっと恋愛できるでしょ?」

「わたしには必要ないって言うか、家の事情もあるので早く結婚したいんです」

そうか。と小さく呟いた彼。


そこでトークは終了だ。


これからフリートークにうつる。


用意されたテーブルの上にはワインやケーキなどがたくさん置いてあった。

もちろん烏龍茶やオレンジジュースも。


わたしは間違えないようにオレンジジュースを片手に辺りを見まわした。


なんかいまいち?



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