Crescent
「じゃあ、候補は二つって事でいいか?真下ちゃん、せっかく考えてくれたのに残念だったな」
「いいえ、私はまだまだですから」
「はぁー疲れたなぁ。
二人ともコーヒー淹れるから飲んでって」
コーヒーを淹れるために奥に行き三人分のコーヒーを淹れて戻った。
「二人とも今日は遅くまでご苦労だったな」
二人の前にコーヒーを置き座ろうとしたら携帯が鳴った。
琴音ちゃん。
携帯を持ったままその場を離れた。
《はい?》
《澤野さん、電話しても大丈夫でしたか?》
《今、まだアンジュにいるんだ》
《えっ!
お店にいるんですか……もしかして真下さん達も一緒ですか?》
《そうなんだ。
そろそろ期間限定のデニッシュの第二弾をだそうと思って。
今回は真下ちゃんも案を考えてくれたんだ。
それで、どれがいいか話し合っていたら遅くなって…………》