Crescent



『忘れて』?忘れられるわけない。


澤野さんの事が好きなのに。
押し込めていた筈の想いは、いつの間にか溢れてしまっていた。


友達でもいいから傍に居たいなんて、そんなの誤魔化していただけだった。



友達としての私しか受け入れて貰えないから、それでいいと思い込もうとしてたんだ。



乾きかけていた目からまた涙が滲んで来た。



澤野さん酷いよ。
何でキスなんてしたのよ。



こんな気持ちのまま澤野さんと今まで通りに接するなんて出来ないよ……。



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