Crescent
「前に彼女はいらないって聞いた時にきっと訳があるんだって思ってました。
だから友達として澤野さんの近くにいられればいいって思い込もうとしてたんです。
でも友達としているのは無理だって分かりました。
澤野さんが好きです」
「えっ?」
「澤野さんと月を眺めたり花火を見たり一緒にいる時間が増えていけば行くほど、澤野さんの事が好きって気持ちが増えていったんです。
だからあの時のキスはイヤじゃなかった。
でも澤野さんの本心が分からなくてずっと混乱してました。
私が泣いていたから慰める為にしただけで気持ちを受け入れてもらえないなら澤野さんと会うのは辛いんです」
感情を抑えられずに澤野さんに好きって言ってしまった。
暫く澤野さんは黙ったままでいる。
私が告白するなんて思ってなかったよね。