Crescent


みずきさんのマンションに泊まった帰りに書いた本を買おうと友香と本屋に来た。



「これがいいんじゃない?
最後は意外な展開で――――」


みずきさんの本が何冊か並んでいる所から友香が取って手渡してくれた本の表紙は、なんとなく見覚えがあった。



これ、昨日二人が話しをしていた本かな。



「でも、どうしたの?
ミステリー小説は読まないって言ってたのに」


「うーん、昨日二人が話しているのを聞いているうちに読んで見たくなって」




家に帰って夕ごはんまで時間があったから早速買って来た本を手に取った。


ページを捲り読み始めた。




呼ばれるまで気付かないほど夢中になって読んでいたらしく気付けば目の前にお姉ちゃんがいた。


ふと我にかえり時計を見たら一時間ほど経っていた。



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