Crescent


スクッと立って私達のテーブルに来た。

えっ!?



「琴音さんですよね?」


「そうですけど」


「私の事は分かりますよね?」


「真下さんですよね?」


睨んでいたかと思ったら急に話しかけて来た。
真下さんが何を考えているのか、さっぱり分からない。


「話したい事があるの。
明日19時過ぎに会えない?」



この人と話しなんてしたくなかったけど断れる雰囲気ではなく駅前で待ち合わせをした。



どんな話しか分からないけど今までの事を考えれば良い話しではないなと思った。



真下さんがテーブルに戻った後、友香が小さい声で「どういう事?」と訊いて来た。


「私もよく分からないんだ。
なんか嫌われてるみたい」


「大丈夫なの?
やっぱり会うの止めたら」


「でも、約束しちゃったから」



< 99 / 281 >

この作品をシェア

pagetop