君と私を、夜空から三日月が見てる
柿坂君は、ますます困ったような表情をして眉間を寄せる。
「いや・・・どう見ても、泣きそうになってるよ?
怖かったんっしょ?」
「こ・・・怖くなんか・・・・怖くなんかぁぁ!!」
そこまで言ったのに、私の涙腺は一気に崩壊し、ぶわっと目から涙が溢れ出てきてしまったのだ。
うわーんって子供のように泣き出した私。
思わず両手を伸ばして柿坂君の首に抱きついてしまう。
柿坂君は、一瞬きょとんとしたけど、その後、なんだか優しく笑って、そんな私の背中を軽くハグしてくれた。
「はいはい、怖くなかったんだね?わかったわかった!
しかも泣いてもいないんでしょ?
はいはい、わかってますわかってます!」
なんだか可笑しそうにそんなことを言う柿坂君。
私は、子供のように嗚咽しながら、そんな彼の顔を上目遣いに睨んでみる。
けど・・・
泣いて鼻を真っ赤にした泣き顔でそんなことしたとこで、まったく迫力なんかないよね!
しかも、鼻水出てるし・・・・!!
年上の大人の女の貫禄なんか全然ないじゃないぃぃぃっ!!
「泣いて、な、ないもん・・・!
怖くなんて・・・怖くなんて・・・・!
うぅぅ・・・・
すっごい怖かったんだよぉ!
めっちゃ泣いてるよぉぉっ!」
破裂した涙腺が、私の中のプライド的な何まで崩壊させてしまったらしく、まるで幼児のようにそう言って、私はぎゅうううって柿坂君を抱きしめる。
柿坂君の作業服から、香水のようないい匂いが漂ってくる。
柿坂君は、一見華奢だけど、なんていうか・・
これだけの長身だし、背中なんか見た目より広くて、がっしりしてて。
女性不信の草食系男子のくせに、変なとこで男っぽくて。
いい年の大人の女が、きゅんってしちゃうじゃない・・・・!
「おお!
長谷川さんがデレた!!
もう、ほんっとすげーツンデレキャラだよね」
柿坂君は、おかしそうにあははって笑うと、そんな私の背中をぽんぽんって叩いて、安心させるように少し強くハグしてくれた。
もう!
なによなによ!!
いつもはナデナデしかしないくせに!
なんで今日に限ってハグなのよ!
年下のくせに~~~!
悔しい悔しい!!
私の中の大人の女プライドは、案外、薄いものだったのかな?とか思いつつ、私は、柿坂君に抱き起こされるようにして、やっと立ち上がることができたのだった。
こんなとこで、柿坂君に借りを作ってしまうなんて・・・・!
なんだか不覚・・・・っ!!
そんなこんなで、巨大ショッピングモールの夜は更けていったのだ。
「いや・・・どう見ても、泣きそうになってるよ?
怖かったんっしょ?」
「こ・・・怖くなんか・・・・怖くなんかぁぁ!!」
そこまで言ったのに、私の涙腺は一気に崩壊し、ぶわっと目から涙が溢れ出てきてしまったのだ。
うわーんって子供のように泣き出した私。
思わず両手を伸ばして柿坂君の首に抱きついてしまう。
柿坂君は、一瞬きょとんとしたけど、その後、なんだか優しく笑って、そんな私の背中を軽くハグしてくれた。
「はいはい、怖くなかったんだね?わかったわかった!
しかも泣いてもいないんでしょ?
はいはい、わかってますわかってます!」
なんだか可笑しそうにそんなことを言う柿坂君。
私は、子供のように嗚咽しながら、そんな彼の顔を上目遣いに睨んでみる。
けど・・・
泣いて鼻を真っ赤にした泣き顔でそんなことしたとこで、まったく迫力なんかないよね!
しかも、鼻水出てるし・・・・!!
年上の大人の女の貫禄なんか全然ないじゃないぃぃぃっ!!
「泣いて、な、ないもん・・・!
怖くなんて・・・怖くなんて・・・・!
うぅぅ・・・・
すっごい怖かったんだよぉ!
めっちゃ泣いてるよぉぉっ!」
破裂した涙腺が、私の中のプライド的な何まで崩壊させてしまったらしく、まるで幼児のようにそう言って、私はぎゅうううって柿坂君を抱きしめる。
柿坂君の作業服から、香水のようないい匂いが漂ってくる。
柿坂君は、一見華奢だけど、なんていうか・・
これだけの長身だし、背中なんか見た目より広くて、がっしりしてて。
女性不信の草食系男子のくせに、変なとこで男っぽくて。
いい年の大人の女が、きゅんってしちゃうじゃない・・・・!
「おお!
長谷川さんがデレた!!
もう、ほんっとすげーツンデレキャラだよね」
柿坂君は、おかしそうにあははって笑うと、そんな私の背中をぽんぽんって叩いて、安心させるように少し強くハグしてくれた。
もう!
なによなによ!!
いつもはナデナデしかしないくせに!
なんで今日に限ってハグなのよ!
年下のくせに~~~!
悔しい悔しい!!
私の中の大人の女プライドは、案外、薄いものだったのかな?とか思いつつ、私は、柿坂君に抱き起こされるようにして、やっと立ち上がることができたのだった。
こんなとこで、柿坂君に借りを作ってしまうなんて・・・・!
なんだか不覚・・・・っ!!
そんなこんなで、巨大ショッピングモールの夜は更けていったのだ。