君と私を、夜空から三日月が見てる
☆
「かいり~!おかえりなさーい!
あ・・・同僚のおねえさんも、おかえりなさいですー!」
店員さんが案内してくれたテーブルには、そんな黄色い声を上げて、すでに先客がいた。
私の隣には柿坂君が、普通の顔して座ってる。
それはいいとして・・・
そんな彼の向かいの席には、有名なショップの服らしい可愛いワンピを着た、これまた可愛い女の子がニコニコしながら座ってる。
これは・・・
なんということでしょう・・・・。
その女の子というのは・・・
そう・・・
帰り道で突然柿坂君に抱きついてきた・・・
あの・・・
例の・・・
柿坂君の・・・
元カノ!!!!!!!!!!!!
何故私が、柿坂君の元カノと一緒にご飯を食べないといけないのか・・・
まったくもって理解できません!!
私的には、絶妙且つ微妙なスタンスだということを、気づかぬ振りなのか本当に気づいてないのか?
柿坂君は、なんとも複雑な顔をしてるだろう私を覗き込んで、なぜかにっこり笑うのだ。
「長谷川さんは何食べる??」
「あ?え?う・・・うーんとね・・・」
柿坂君が差し出してくれたメニューを見ながら、なんとなく無口になる私。
ていうかね・・・
これ・・・
私いたら、むしろ邪魔じゃないんでしょうか・・・?
思い切りそう思ってはいたんだけど、そこは大人なので、言葉にするのはやめにした。
そんな私の心情を知ってか知らずか、柿坂君は相変わらずな口調で、しかも無邪気な笑顔で私に言うのだ。
「長谷川さんは、ガッツり食わないでね。
二軒目が待ってるし。
むしろここで食うより、そっちで食ったほうがいい絶対いい!」
その言葉に、私は、ますますきょとんとして柿坂君の顔をガン見してしまう。
「え~???なに?それ?ここに来る前もそう言ってたけど・・・どういうことなのそれ???」
「うんと~」
柿坂君が答えようとしたとき、彼の向かいの例の元カノが、こちらもまったく悪気もなさそうに、しかも満面の笑顔で聞いてきたのだ。
「ねーねー!かいり!うんとね、紹介してよ!おねーさんのこと!!」
おねーさんて・・・
いや、本当におねーさんだけど!!!
なんだろう・・・
ものすごく微妙な気分!!!
思わず苦笑した私。
そんな私をちらっと見てから、柿坂君が答えるのだ。
「えと・・・最近、うちの部門に移動してきた長谷川さん。
色々とヘルプしてくれてすげー助かってる!」
にこやかにそう答えた柿坂君にハッとして、私はまじまじと柿坂君の横顔を見てしまう。
確かに、なんとも微妙なこの席に座るハメになってるのは、どうにも複雑な心境だけど・・・
なんだか、柿坂君に「助かってる」と言われると、悪い気はまったくしない・・・
微妙なのは微妙だけどね!
そんなことを思いながら、手持ち無沙汰になってグラスの水を呑んだ私。
その次の瞬間、柿坂君の元カノは、これまた無邪気に笑ってこう言ったのだ。
「そっか~!
でも、かいりには似合ってるかも~!
だって、手間かかるもんね?
付き合ってどれぐらいなの??」
「・・・っ!?ぶはっ!!」
私は飲みかけた水を思わず噴出しそうになって危うく口を押さえた。
「かいり~!おかえりなさーい!
あ・・・同僚のおねえさんも、おかえりなさいですー!」
店員さんが案内してくれたテーブルには、そんな黄色い声を上げて、すでに先客がいた。
私の隣には柿坂君が、普通の顔して座ってる。
それはいいとして・・・
そんな彼の向かいの席には、有名なショップの服らしい可愛いワンピを着た、これまた可愛い女の子がニコニコしながら座ってる。
これは・・・
なんということでしょう・・・・。
その女の子というのは・・・
そう・・・
帰り道で突然柿坂君に抱きついてきた・・・
あの・・・
例の・・・
柿坂君の・・・
元カノ!!!!!!!!!!!!
何故私が、柿坂君の元カノと一緒にご飯を食べないといけないのか・・・
まったくもって理解できません!!
私的には、絶妙且つ微妙なスタンスだということを、気づかぬ振りなのか本当に気づいてないのか?
柿坂君は、なんとも複雑な顔をしてるだろう私を覗き込んで、なぜかにっこり笑うのだ。
「長谷川さんは何食べる??」
「あ?え?う・・・うーんとね・・・」
柿坂君が差し出してくれたメニューを見ながら、なんとなく無口になる私。
ていうかね・・・
これ・・・
私いたら、むしろ邪魔じゃないんでしょうか・・・?
思い切りそう思ってはいたんだけど、そこは大人なので、言葉にするのはやめにした。
そんな私の心情を知ってか知らずか、柿坂君は相変わらずな口調で、しかも無邪気な笑顔で私に言うのだ。
「長谷川さんは、ガッツり食わないでね。
二軒目が待ってるし。
むしろここで食うより、そっちで食ったほうがいい絶対いい!」
その言葉に、私は、ますますきょとんとして柿坂君の顔をガン見してしまう。
「え~???なに?それ?ここに来る前もそう言ってたけど・・・どういうことなのそれ???」
「うんと~」
柿坂君が答えようとしたとき、彼の向かいの例の元カノが、こちらもまったく悪気もなさそうに、しかも満面の笑顔で聞いてきたのだ。
「ねーねー!かいり!うんとね、紹介してよ!おねーさんのこと!!」
おねーさんて・・・
いや、本当におねーさんだけど!!!
なんだろう・・・
ものすごく微妙な気分!!!
思わず苦笑した私。
そんな私をちらっと見てから、柿坂君が答えるのだ。
「えと・・・最近、うちの部門に移動してきた長谷川さん。
色々とヘルプしてくれてすげー助かってる!」
にこやかにそう答えた柿坂君にハッとして、私はまじまじと柿坂君の横顔を見てしまう。
確かに、なんとも微妙なこの席に座るハメになってるのは、どうにも複雑な心境だけど・・・
なんだか、柿坂君に「助かってる」と言われると、悪い気はまったくしない・・・
微妙なのは微妙だけどね!
そんなことを思いながら、手持ち無沙汰になってグラスの水を呑んだ私。
その次の瞬間、柿坂君の元カノは、これまた無邪気に笑ってこう言ったのだ。
「そっか~!
でも、かいりには似合ってるかも~!
だって、手間かかるもんね?
付き合ってどれぐらいなの??」
「・・・っ!?ぶはっ!!」
私は飲みかけた水を思わず噴出しそうになって危うく口を押さえた。