駆逐系男子【更新再開】
穂積くんは立ち止まり、私の肩を掴む。
「吉良に身を捧げるなんて早まっちゃダメです!春子さんはどうか純潔でいてください!」
「え……?」
穂積くんは頭を抱えてダンスをはじめてしまった。
ど、どうしよう……理解できません。
数学の応用問題より難しいのでは……
私はなにをしたらいけないんでしょうか。
プレゼント、か……
なにか買って渡すにしても、できれば喜んでもらえるものをあげたいと思う。
そっちのほうが、嬉しいだろうし。
「……バイト、したほうがいいのかな」
「え、春子さん……ま、まさか早まって……!?」
私の小さな呟きは、穂積くんの声にかき消された。