駆逐系男子【更新再開】

穂積くんは立ち止まり、私の肩を掴む。

「吉良に身を捧げるなんて早まっちゃダメです!春子さんはどうか純潔でいてください!」

「え……?」

穂積くんは頭を抱えてダンスをはじめてしまった。
ど、どうしよう……理解できません。

数学の応用問題より難しいのでは……
私はなにをしたらいけないんでしょうか。


プレゼント、か……

なにか買って渡すにしても、できれば喜んでもらえるものをあげたいと思う。
そっちのほうが、嬉しいだろうし。

「……バイト、したほうがいいのかな」

「え、春子さん……ま、まさか早まって……!?」


私の小さな呟きは、穂積くんの声にかき消された。




< 129 / 225 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop