ファンレター




変わらなく空は明るい。

月が、少しかわいそうなくらいに。



月は確かに輝いてた。

でも、周りが明るければ、魅力は半減してしまう。

それでも人々の視線と興味を自分に集めたければ、事実とは関係なくても、それなりの神話を身にまとう必要があるんだろう。



多分……、十も同じ。



有名になるほどに話題は増える。

そのたびに事実を追い求めて、一喜一憂してたら身が持たない。

わかってはいるんだ。



それでも、つらい時はこれからもやっぱりあると思う。

ただ私には、月を信じることしかできないから。





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