ファンレター
「涼ちゃんの理想になるのが、オレの目標だ。それだけは変えられない。映画やることでどんな成長ができるかなんて、まだわからないけど、オレの中ではそれが、涼ちゃんへの通過点だから。
だから、もう少し待ってて。すっごく男らしくてカッコ良くなってから、涼ちゃんの隣に立ちたいんだ」
そんなふうに考える十が、もうすごくカッコ良くて。
背筋が伸びた背中も。
真剣な眼差しも。
私は十に夢中だった。
月が眩しい。
こんなに街が明るいのに、感じる側が変われば見えるものも変わるんだ。
大好きだよ。
私やっぱり十のファンだ。
軽い意味じゃない。
憧れられる存在は、その人の中でとても大きいって。
それが今わかったから。
近くにいるとか、遠くにいるとかじゃなくて。
十がいるということに意味がある。
ここに十がいるから、私はまた、十を想えるんだ。
一人の想いは、二人の力になる。
じゃあ二人が想えば…
「十、大好き」