ファンレター



さて、今回久しぶりに地元戻って来たらしいけど。

どう?ゆっくりできた?



「はい。なんかやっぱり落ち着きますよね。見慣れた景色だし、知ってる顔も多いし」



あ、なになに?

もしかして、けっこう寂しがりや?

帰ってくると、おかあさーんとか飛びついちゃうタイプだったりする?



「いや、さすがにそれはないですけど。…まぁ、作ってもらう食事なんかには、ありがたみを感じますよね」



なんかなぁ。照れ笑いもかわいらしくってさ、憎いね十くんは、うん!

それで?
友達とかにも会ったりした?



「一応……」



あー、ちょっとちょっとぉ。

なによその意味深な答え方は~。もしかして彼女だったりするってこと?



「いえいえっ、そんなことないです」



あー…
オレは分かっちゃったな。

いや、リスナーのみんなには言えないけど、オレだけ分かった。

ハハッ、それはないだろって顔するなよお前等。

まぁいい!
アイドルは秘密が命!

……って違う?あ、そう。



本題入りまーす!

十くん、このテンポについて来て!大丈夫?クククッ……

なんかさ、男のオレでも抱き締めたくなるよね、きみ(笑)



あー、すみません。これ以上いじめると、オレ明日から外歩けなくなりそうだから。



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