《続》手にしたあとは?
意味が分からなくて、固まった俺は黙りこんでしまった。
要はチラっと俺を見て、気まずそうに言った。
「噂なんすけど、ハナチャンが一年の時、大樹君が彼女と二股かけて…クリスマスにボロボロにしてフッたって…。」
…事実だ…
「その顔見ると…まるっきりただの噂って訳ぢゃないんすね。」
要が残念そうな顔で深いため息をついた。
「去年のクリスマスから、ガードマンがいなくなったと思ったら、大樹君と付き合っちゃって…でも何人かは逆に、二股男なんかより俺の方が!…ってね。」
言い返したかったけど、言葉が出てこなくて、変わりに出てきたのは、俺の華乃への誓い。
「俺は…華乃を泣かせた分これから幸せにするつもりだよ。」
冷静にそう言いながら、俺はかなり焦ってた。それに追い討ちをかける様に要がこう言い放った。
「自惚れですよ?ソレ。俺だってハナチャンに本気ですからね!ぢゃっ♪」
いつものイタズラっぽい顔に戻り、要は、軽い感じで…
大胆にも宣戦布告した。