《続》手にしたあとは?


わざわざ要を呼び出して言う事でもないカラ次に何か言われたら…なんて思ってたら、

すぐに要から話しかけてきた。


「ハナチャン…この前の事ですけど。」


めったに見ない要の真剣な顔に、私も真剣に答えようと思った。


「ハナチャンと初めて会った時…、何かふわふわしてて、すげーやさしく笑う人だなって思ったんすよ。」


要がそんな事言うなんて以外すぎて、恥ずかしくなっちゃう。


「でも…たまに食堂に一人で居るの見ると悲しそうに正門の方見てたぢゃん?」

あ…頑張って大樹に明るく振る舞ってた時期…要、見てたの?


「そんな事あったかな?」
私はごまかす様に笑ってみせた。


「言ったでしょ?俺ハナチャンの事ずっと見てたって…」


要は少し悲しそうに微笑んだ。


「その時思ったんだ。この人は心の中でひた向きに大切にしてるモノがあるって…強くて綺麗だなって。どんどん魅せられてったよ…」








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