《続》手にしたあとは?


「好きです。」






要の瞳が私を映してる。

なんて澄んだ目してるんだろ。




言わなきゃ。



「要、私強くなんかないよ。全然綺麗でもないし…。でも私がもし、本当に強くて綺麗だなって感じてくれたんなら…、それは大樹がいたからだよ。」



要は少し目を反らした。




「大樹がいなきゃ今の私はいないの。もし大樹に出会ってなかったら…要もきっと私を見てない。」





「そんな事…っ!」

そらした目線を私に戻した要は言葉に詰まった。


グッと拳を握り締めて、そしてすぐに気を取り直して要は言った。




「どんなハナチャンでも好きなんて…言い切れない俺は到底大樹君にかないませんね…っ。」


イタズラっぽく笑う要……いつもの要に戻ったかな。


違うのは、少し悲しい瞳。



「ありがとね要。強くて綺麗なんて初めて言われたの、嬉しかった。これからも…

「これからも好きです!俺諦め悪いんで…近いウチ大樹君を越えるんで、覚悟しといて下さいね?じゃっ!」


チュッ―



え…?

ええ!?





< 27 / 104 >

この作品をシェア

pagetop