《続》手にしたあとは?
家に帰った瞬間、俺は華乃を押し倒した。
ただの嫉妬で、こんな気持ちで抱きたくないのに。
華乃はそんな強引な俺も受け止めてくれた。
「華乃…お前、昨日要と会ったろ?何で嘘ついた?」
ビクッ―
俺の腕の中で目を瞑ってた華乃の肩が動いた。
「…何で…知ってるの?」
「お前らを見たヤツが居たんだよ。」
俺は無意識に華乃の頬をゴシゴシ親指で擦った。
ソレで華乃も頬にキスされた事まで、俺が知ってると察したらしい。
「…ごめんなさい。…でも何とも思ってないし、断ったから…。」
泣きそうな華乃を見て胸が痛んだ。
「はぁっ。…ごめん。こんな事俺が怒る事ぢゃないよな。でも、嫌なんだよ。もう二度と誰にも触らせんなよ。華乃は俺だけのものでいろよ…。要とは俺が話するから。」
少し素直に言えた。でもやっぱり命令口調…。どんだけ俺はガキなんだよ。
すると華乃が微笑んだ。
「ごめんね?でも少し嬉しいかも。大樹がヤキモチ妬いてくれて…。」
少し照れたけど、次の華乃の一言で、さっきまでの苛立ちが一気に消えた。
「私は大樹だけのものだもん。」