《続》手にしたあとは?
他愛のない話をしてたらすぐに到着したみたい。
「もうこの辺で大丈夫です。どうもありがとうございました♪」
私は丁寧な言葉とは裏腹に、急いで車を降りた。
帰ってる最中、連絡が取れない大樹の身に何かあったかもしれないなんて思って、さっきとはまた違う不安に襲われた。
「うん。またね。」
店長は夜に似合わない爽やかな笑顔で来た道を帰って行った。
大樹…家にはいないみたい。
どうしたの?
何があったの?
何度携帯を鳴らしても、大樹の声は聞けない…。
なんだろうこの胸騒ぎ。
まるでいつかのクリスマスの時みたいな"待つ"事への不安。
バイト先の裏でもずっと感じてた。
大丈夫。きっと急用が入ったんだよ…。