《続》手にしたあとは?
「大樹を待つのが…こわ…い。もう私の所には戻って来ない…気がしてたの…。」
俺の腕の中で肩を震わしてるのが分かる。
「そんな訳ないだろ?戻ってきたぢゃん…?」
「大樹は優しいから…きっとまた元カノの所へ行っちゃうよ?私の事を忘れて。違う?」
ドキッとした。こんなにも傷付けたんだ。
「もうしないよ。誓う…!」
「もう無理なの…っ。ごめんねっ…私はそんなに強くない…信じて待ってあげられなくて…ごめんね?」
「華乃…っ」
「大樹、別れよ…?」
その言葉を聞いた瞬間に、俺の頭にはやっと後悔と言う言葉が出てきた。
今回の事は、華乃を傷付けて、別れを告げさせるには十分だった。