《続》手にしたあとは?



海までの道のりで考える…やっちゃった…?俺が元カノと…?



「はぁ!?」


「おゎっ!!なんだよ大樹急に…っ!」


タカがびびってた。


――――

海に着いて速攻で、彩に話を聞こうと思ってバスを降りた。


トンッ―


「きゃ…」


「あ、悪いっ……」

メンバーの誰かにぶつかった。



この細い肩は…

「華乃…!…お、おはようっ。」



どもんなよ…。緊張して声も震える。


華乃はフッと軽く微笑む。

「大樹、もうお昼だよ?久しぶりだ…ね。」



華乃…久しぶりに声を聞いた。目を合わせてくれた。笑ってくれた。

それだけで心がまた震える。


「あのさ、別れたけど…仲良くしよう…?」


華乃のその言葉で俺は救われた。


「おうっ。俺も今年最後の夏合宿だし、楽しくやりたいよ。」



ピクッ―


華乃の動きが止まった。


「そ…だね。楽しもうねっ。ぢゃ…また後で。」



「ん。あ!荷物持つよ。宿舎遠いし…!」


華乃の荷物に手をかけると、二人の手が少し触れた。


「ううん!平気…大丈夫!ぢゃぁね。」




振り払われた?避けられた…?



ショックでかいぞ。



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