《続》手にしたあとは?



店に戻ると、店長は忙しそうに働いていた。スキを見て車のキーを返すと、店長から納得のいかない言葉が出てきた。



「ありがとう。ごめんね、バイト中に。でも君なら坂下さんを任せていいと思って。」






「あの、どういう意味で…」



意外な言葉への質問は、入ってきた客によって遮られた。



「ごめん、もう行かなきゃ。またね。」



「はい…。」




なんだよ?どうゆう意味だよ?任せていいって…仮にも元彼だぞ?



とことん余裕ぶってんのか…意味が分かんねぇ。







もやもやした気持ちを抱えたまま、俺はバイトに戻った。



別に華乃との進展が何もなく帰ったおかげで…その後のバイトは店長にこき使われまくった。






店長…いや、店長改め直人さん…弱ってる人間に付け入るほど根性曲がってないです…




< 85 / 104 >

この作品をシェア

pagetop