《続》手にしたあとは?
やっと抱きしめられた。
「華乃…好きだ。愛してる。」
俺はぎゅうっと華乃の細い体を抱きしめる。
「うん。私も…好き。」
その言葉を言った瞬間、なぜだか少し涙が出た。
愛しすぎて、泣けてきた。
「ありがとう華乃。」
「え?ちょ…なんで大樹が泣くの?」
華乃の困った顔も好きだな。俺は格好悪い自分をクスッと笑った。
「ねぇ、もう一度言って?最後に叫んだ言葉…。」
俺の腕の中で華乃がそっと呟く。
「は?恥ずかしいだろっ。」
「大樹、言って?」
立場が逆転だ。華乃の瞳に見つめられると従ってしまう。
「俺、華乃が居ないと生きていけない。まぢで。」
クスクスッと華乃が笑う。やっぱりこの顔が一番好きだ。
華乃の唇にそっとキスをする。
「華乃、笑って?お前の笑顔が俺を幸せにするんだ。」
華乃の頬を片手で覆うと、その手に華乃が上から触れる。
「今日の大樹、甘すぎるよ…照れちゃう。」
そう言って華乃は、幸せそうに微笑んだ。
俺の大好きな笑顔で。