籠の鳥




まだ未記入の婚姻届をただ渡され



記入後
これから俺の秘書になる柴崎(シバサキ)に渡した後



疑問をぶつけてみた




「なぁ、柴崎…

お前は俺の結婚相手のこと何か知ってるのか?」





少しの沈黙の後





「良くはわかりませんが…

お屋敷でも極一部のものしか知っている者はいないらしく…
私が知っていることは、
ご両親を早くに亡くされたという事ぐらいです。」







「…そうか」






俺達の結婚は


式もあげずにただ婚姻届を書くだけで

婚姻届すら
契約書のように思えるようなものだった








< 5 / 23 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop