世界の終りで愛を歌う
結局、実は詠美を許してしまった。
彼女のごめんなさいは反則だ。
実家に実が送ると言うと、
続きを書くのか分からないとの事で、
詠美は監視をすると言い出したのだ。
「編集者かよ! しかも給料も出せないぞ。俺も金を貰ってないんだからね」
と実は言ったがそんなはお構いなしに、
詠美は冷蔵庫の中を物色しだす。
「あ、カレーが出来る! お母さんカレー作っていいですか?」
「作ってくれるの? 悪いねえ」
と実の母親と詠美は既に友達のように料理を開始している。
「詠美ちゃん包丁の使い方が上手だね」
「いえ、お母さん。それほどでも……あ! ミノル君は小説の続きを書いてね! サボっちゃダメですからね」
と言われた。食事が出来るまで暇なので彼は続きを書く事にした。
また、ありえないとか言われるだろうなと思われたが、
実在の人物と似てしまうので大きく誇張したのだ。
本来ある人の父親は、司法試験に受かり、
その息子は浪人したのだ。
かなり原状では設定が酷似していた。
だが、実在の人物をモデルにしている作品は多い。
友人や、親、知り合い等や、歴史上の人物だ。