世界の終りで愛を歌う

 こうして平穏な日曜日の時は過ぎて行く。

食事を終えて、食器を綺麗に洗う詠美。

彼女は良いお嫁さんになりそうだ。

実は彼女との年齢が離れているので、

全くそれは考えていないが。

彼女が教会に実が来ないと心配して訪ねてくれたのは嬉しかったが、


例え彼女が来なくても、

教会をやめるつもりは無い。

日本では、教会に良いイメージはないが、

優秀な人が多く金持ちも多い教会の集会に参加するのは刺激がある。


普通に生活していて、
一年で200億を稼ぐ人間と話をする機会は無いのだから。


それに、実はその人物に弟子入りしろと言われた事がある。


それに、政治家にならないかと、

市議会議員に言われた事がある。

国会議員なら、二つ返事で書生にして下さいと言う所だが、


市議会議員に言われても、

結局自分で選挙に当選しなければならないし、


第一お金も掛る。それに、


実はあがり症。結局無理だと自分で判断した。


現実は小説より奇なり。

小説よりも予想外な事が実に起こっていた。

それに、小説の中の主人公は北大出の医者だが、


実の母の弟も北大出だし、

その叔父は北大医学部を出て医師をしている。

その弟も北大を出て教師。

その弟も北大を出て医者をしている。

北大が多い家系に実は生まれたのだ。

小説も決して、不可能な設定ではない。

実もやる気を出していたなら、

北大を出ていたかも知れないのだから。
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