世界の終りで愛を歌う
そんな実は、医学の本の覚えが早い。
だから、一冊予防医学の本を読んだだけで、
小説に使ってしまっている。
中々大胆な男だ。また、一度読んだ本を読み返すのも嫌いで、
小説に知識を使っても、
読み返す事はしない。
政治家の本も小沢一郎著作の日本改造計画のみ。
政治家の書いた本で最高の本と言われるくらいだから、
かなり勉強になったらしい。
その実にたまに本を借りるのが詠美だ。
彼女は寮に大量の荷物があるため、
寮の床が落ちないか心配している。
彼女はこれ以上荷物を増やせない。
実は一軒家に親と同居している為にその心配はない。
本に溢れ、その数は200冊を越えている。
漫画はその倍はありそうだ。
安売りだからと買い過ぎたと実も後悔しているが。
こうして平和な生活を送る実達であったが、
恐ろしい事態に直面する事になる。
思った事は現実になる。
潜在意識が現実にそうなるように体に呼びかけるのだが、
スポーツのそれとは違い、
魔法を使えるようになりたいと願うなら、
本当になった場合大変な事になる。
小説は現実より奇なり。
小説は現実になる可能性があるという事も頭の片隅に置いておかなくてはならない。