アルバイト執事にご用心
結局、クレアの予想をはるかに超えた量の服や靴、アクセサリーまでどっさりと買い込むことになってしまった。
クレアはあまりの多さについ文句が口から出てしまう。
「私、こんなに会社関連のパーティーなんて出ませんし、もったいないです。」
「ダリアムの主催するパーティーに出たら、かなりパーティーや懇親会なんかの名目がついた催し物に出ることになる。
このくらいは必要だ。」
「だったら私は出ません。そこまでする意味がわからないもの。」
「君は何にもわかってない!」
「会社のことだって知らないのに、何度も出られるわけないでしょ。
1回だけしか出ませんから。」
クレアは部屋にもどると、学校の勉強を始めた。
(私は学業が主なんだから・・・会社はゼイルが取ったんだから。)
クレアはメアリーの家から自宅へもどったものの、それからはゼイルと話すこともなくとうとうダリアム主催のパーティー会場へ行くことになった。
ゼイルの隣に寄りそう形で、関連会社の偉い人たちに愛想をふりまいていたクレアだったが、ゼイルが面白くない顔をしているので、クレアも仕事とわりきってこなしていた。
すると、ダリアム本人が2人の近くに挨拶にやってきた。
「やあ、来てくれたんだね。
ほぉ、かわいらしいお嬢さんだ。紹介してくれないかな。」
ダリアムがゼイルにそういうと、ゼイルは
「フィアンセのクレア・ルエ・ロンドです。
まだ大学生なので、こういう場は慣れていないのですが、よろしくお願いします。」
と答えた。
クレアは思わず「えっ!?」と声をあげそうになったが、ダリアムはにっこりと笑って楽しんでいってくれとだけ返事をして、その場を去っていった。
「どうしてフィアンセだなんて言うんですか?」
「そうでも言わないと君が浮くだろ?」
「私は浮いたってかまわないのに。」
「そうか。じゃあ、勝手にしろ。」
ゼイルはクレアを置き去りにすると、ひとりでさっさと出かけていってしまった。
クレアはせめてごちそうでも食べて帰ろうとひとりで食事に集中することにした。
しばらくすると、会場内に音楽が流れて、2人ずつ自然にパートナーとダンスを始めている。
「ダンスパーティーだったんだ・・・。」
ゼイルを捜しに隣の部屋を見ると、ゼイルがきれいな黒髪の女性と踊っているのが見えた。
そして、近くでダリアムが笑って手をたたいている。
「そういうことだったの。」
クレアはあまりの多さについ文句が口から出てしまう。
「私、こんなに会社関連のパーティーなんて出ませんし、もったいないです。」
「ダリアムの主催するパーティーに出たら、かなりパーティーや懇親会なんかの名目がついた催し物に出ることになる。
このくらいは必要だ。」
「だったら私は出ません。そこまでする意味がわからないもの。」
「君は何にもわかってない!」
「会社のことだって知らないのに、何度も出られるわけないでしょ。
1回だけしか出ませんから。」
クレアは部屋にもどると、学校の勉強を始めた。
(私は学業が主なんだから・・・会社はゼイルが取ったんだから。)
クレアはメアリーの家から自宅へもどったものの、それからはゼイルと話すこともなくとうとうダリアム主催のパーティー会場へ行くことになった。
ゼイルの隣に寄りそう形で、関連会社の偉い人たちに愛想をふりまいていたクレアだったが、ゼイルが面白くない顔をしているので、クレアも仕事とわりきってこなしていた。
すると、ダリアム本人が2人の近くに挨拶にやってきた。
「やあ、来てくれたんだね。
ほぉ、かわいらしいお嬢さんだ。紹介してくれないかな。」
ダリアムがゼイルにそういうと、ゼイルは
「フィアンセのクレア・ルエ・ロンドです。
まだ大学生なので、こういう場は慣れていないのですが、よろしくお願いします。」
と答えた。
クレアは思わず「えっ!?」と声をあげそうになったが、ダリアムはにっこりと笑って楽しんでいってくれとだけ返事をして、その場を去っていった。
「どうしてフィアンセだなんて言うんですか?」
「そうでも言わないと君が浮くだろ?」
「私は浮いたってかまわないのに。」
「そうか。じゃあ、勝手にしろ。」
ゼイルはクレアを置き去りにすると、ひとりでさっさと出かけていってしまった。
クレアはせめてごちそうでも食べて帰ろうとひとりで食事に集中することにした。
しばらくすると、会場内に音楽が流れて、2人ずつ自然にパートナーとダンスを始めている。
「ダンスパーティーだったんだ・・・。」
ゼイルを捜しに隣の部屋を見ると、ゼイルがきれいな黒髪の女性と踊っているのが見えた。
そして、近くでダリアムが笑って手をたたいている。
「そういうことだったの。」