アルバイト執事にご用心
超ご機嫌のゼイルにお手製のチーズハンバーグやらスープやサラダまで作ってもらって、そのあとにクレアがお風呂に入ろうとするといっしょに入って来ようとするゼイルにさすがにそこまでは嫌だと叫んだクレアだった。


お風呂をすませて髪を乾かそうとすると、ゼイルがにっこり笑ってドライヤーを持ってきた。

「ちょ、ちょっとぉ・・・どうしてそんなことまで・・・」


「いつもできないんだから、できるときくらいいだろう?
俺は君の執事になりたかったんだから。」



「執事がお風呂に一緒に入ってなんか来ないわ。」


「それはさ・・・俺の希望だからね。
それに、べつに髪をきれいに乾かさないと、これからすることがバレバレになっちゃうしね。」


「これからすることって?」


「もちろん、愛情を確かめ合う行為だよ。
これだけは逃がさないからね。」



「えっ・・・うそっ。マジ・・・そんな。」


「俺のこと好きだって言ってくれたじゃないか。
口だけで言い合っても不安が残るだろ。

やっぱり、確かめ合っておかないと・・・ねっ。」


「確かめあうって・・・きゃっ、ちょ、ちょっとぉ!
そ、そんな・・・お父様だって結婚前にそんなの・・・ダメだって。」



「お父様が生前の話だよ。
俺は君が甘いお菓子を食べるのを楽しみにしていた頃から、君が食べたかったんだから。」


「そんな・・・うそぉ!」


「もう、ごちゃごちゃ言わない!
俺の言うことも素直にきけっ。

あ、誤解のないように今言っておくけど、俺は君を抱いたからって何も言い訳はしないからな。
間違いなく、君は俺の嫁さんになって俺の子を産むんだ。
これは誓うからな。
それと、避妊しないからな。
学校は続けて勉強はしろ。でも、卒業までに生まれたら休学。
あとなんか忘れてなかったかな・・・よし、じゃ、続行する。」



「あっ、もう、そんな一方的なこと言って!
ううっ・・・あっ・・・あん。」


ゼイルのベッドまで抱いて連れて来られるなり、押し倒されてクレアが抵抗する間も与えられなかった。
クレアの手の自由がきかないことや体がベッドにはりついてしまったかと思う感覚、そして足の位置が勝手に決められてしまっているように思えた。

「あ、ダメ・・・ああっ」


「俺が怖いか。じっとしてるな、泣かないでじっとしてくれていればいい。
初めてなんだから何も心配しなくていい。

かわいいな。優しくしてやりたいが・・・あまりに反応がかわいくて冷静じゃいられない。」


耳元でささやくゼイルの声だけがクレアには入ってくるようだった。
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