アルバイト執事にご用心
クアントは言いにくそうに話をし始めた。
「1か月ほど前に企業の交流会があってな、スレーブとも会場で会ったんだ。
それで、デパートとは別に淑女を育てる教室を立ち上げる話をきいていたんだ。
それでな、できたらうちの娘もきてくれないかって話になってたんだよ。
行儀見習いの教室なんて、ほら・・・うちはママが早くに亡くなってしまって、おまえをほったらかしだったろう?
だから、行かせてもいいかと軽く思ってたんだ。
まさか、息子さんがおまえを気に入るなんて予定がなくてな・・・はっきりいって父さんも驚いてるんだ。」
「え゛ーーーーー!!
偶然が重なってしまったっていうの?
そんなぁ・・・行儀見習いだけなら教室くらい行ってもいいけど、フィアンセはなしにしてほしいわ。」
「まぁ・・・そうなんだが・・・でもこればっかりはなぁ。
ナルベル君と話してみてくれないかな。
すぐにって話じゃないからボーイフレンドくらいのつもりでさ。
彼はまだ20才で大学生だからね、どこのどういう仕事してるって人物ではないんだよ。
つきあったら、お互い嫌になるかもしれないしな。」
「あきれた!話してみて別れたら・・・なんていう父親なんてきいたことないわ。」
「そうだなぁ・・・ははは。」
「でもどっちにせよ、会うしかないみたいね。
いいわ、ボーイフレンドくらいなら会ってあげるわ。」
「そうか。じゃあ明日ここに来るらしいからよろしく頼むよ。」
「えっ、明日なの?」
「まぁ、あっちはせっかちみたいだからね。」
「もう、何なのよ。・・・・・わかったわ、会って話だけしてみるわ。」
クレアはコンパがダメになった後でもあるし、傘を貸してあげた青年のことを思い出して話をしてみようと考えた。
そして、食事が終わってから買い物に出かけていった。
「クアント、いいんですか?
このことを軽くみていても・・・。」
「わかってるよ。あの娘は世間知らずだから話してやめてもらおうとか嫌われたら終いだと思っているだろうね。
あの父親の方はうちの財産狙いなのはわかっているんだがね。
デパートが最近赤字続きで経営不振なのはわかっているんだ。
たぶん、息子との出会いで思いついたのだろう。
だけど、いきなり私がダメだともいいづらくてね。
そこでなんだけど・・・」
「俺にじゃまをしろっていうんでしょ。」
「さすがよくわかってるねえ。いつも助かってるよ、ゼイル。」
「俺の力をよくわかっていただいているお方のご令嬢ともなれば、何もしないわけにはいきませんからね。」
「すまないねぇ。だけど、君ももの好きだねぇ。
うちの娘なんかのどこがいいんだか・・・。」
「それを俺が口にするんですか?
クアントはいつも自慢にきていたじゃないですか。」
「ははは、そうだね。
君がうちにきてくれることになって、ほんとにうれしいよ。
年頃の娘なんて、どう扱ったらいいか。本当に悩んでいたんだからねぇ。」
「ただ・・・俺も年が年ですし、我慢できなくなってしまったらどこまで止められるか・・・。
嫌われてるのに。」
「そうかなぁ。あの娘はもっと本質のわかっている娘だと自負しているよ。
見かけや口が乱暴でも、心はわかる子に育ててきたつもりなんだけどな。」
「そうですね。本質は優しい・・・」
「ゼイル、もう少し待ってくれないかな。
あ、でも素敵な女性がいたら・・・仕方ないけどね。」
「いませんよ。俺も明日やってくる彼とさほど違いはないですからね。」
「そうかなぁ。
私は君はすごいなぁって思ってるよ。
当初からの予定通りであってほしいよ。」
「クアント!それは・・・。」
「1か月ほど前に企業の交流会があってな、スレーブとも会場で会ったんだ。
それで、デパートとは別に淑女を育てる教室を立ち上げる話をきいていたんだ。
それでな、できたらうちの娘もきてくれないかって話になってたんだよ。
行儀見習いの教室なんて、ほら・・・うちはママが早くに亡くなってしまって、おまえをほったらかしだったろう?
だから、行かせてもいいかと軽く思ってたんだ。
まさか、息子さんがおまえを気に入るなんて予定がなくてな・・・はっきりいって父さんも驚いてるんだ。」
「え゛ーーーーー!!
偶然が重なってしまったっていうの?
そんなぁ・・・行儀見習いだけなら教室くらい行ってもいいけど、フィアンセはなしにしてほしいわ。」
「まぁ・・・そうなんだが・・・でもこればっかりはなぁ。
ナルベル君と話してみてくれないかな。
すぐにって話じゃないからボーイフレンドくらいのつもりでさ。
彼はまだ20才で大学生だからね、どこのどういう仕事してるって人物ではないんだよ。
つきあったら、お互い嫌になるかもしれないしな。」
「あきれた!話してみて別れたら・・・なんていう父親なんてきいたことないわ。」
「そうだなぁ・・・ははは。」
「でもどっちにせよ、会うしかないみたいね。
いいわ、ボーイフレンドくらいなら会ってあげるわ。」
「そうか。じゃあ明日ここに来るらしいからよろしく頼むよ。」
「えっ、明日なの?」
「まぁ、あっちはせっかちみたいだからね。」
「もう、何なのよ。・・・・・わかったわ、会って話だけしてみるわ。」
クレアはコンパがダメになった後でもあるし、傘を貸してあげた青年のことを思い出して話をしてみようと考えた。
そして、食事が終わってから買い物に出かけていった。
「クアント、いいんですか?
このことを軽くみていても・・・。」
「わかってるよ。あの娘は世間知らずだから話してやめてもらおうとか嫌われたら終いだと思っているだろうね。
あの父親の方はうちの財産狙いなのはわかっているんだがね。
デパートが最近赤字続きで経営不振なのはわかっているんだ。
たぶん、息子との出会いで思いついたのだろう。
だけど、いきなり私がダメだともいいづらくてね。
そこでなんだけど・・・」
「俺にじゃまをしろっていうんでしょ。」
「さすがよくわかってるねえ。いつも助かってるよ、ゼイル。」
「俺の力をよくわかっていただいているお方のご令嬢ともなれば、何もしないわけにはいきませんからね。」
「すまないねぇ。だけど、君ももの好きだねぇ。
うちの娘なんかのどこがいいんだか・・・。」
「それを俺が口にするんですか?
クアントはいつも自慢にきていたじゃないですか。」
「ははは、そうだね。
君がうちにきてくれることになって、ほんとにうれしいよ。
年頃の娘なんて、どう扱ったらいいか。本当に悩んでいたんだからねぇ。」
「ただ・・・俺も年が年ですし、我慢できなくなってしまったらどこまで止められるか・・・。
嫌われてるのに。」
「そうかなぁ。あの娘はもっと本質のわかっている娘だと自負しているよ。
見かけや口が乱暴でも、心はわかる子に育ててきたつもりなんだけどな。」
「そうですね。本質は優しい・・・」
「ゼイル、もう少し待ってくれないかな。
あ、でも素敵な女性がいたら・・・仕方ないけどね。」
「いませんよ。俺も明日やってくる彼とさほど違いはないですからね。」
「そうかなぁ。
私は君はすごいなぁって思ってるよ。
当初からの予定通りであってほしいよ。」
「クアント!それは・・・。」