ずっと傍に‥。

「どうして今日誘ったの?」

「諦めてくれるって思った…もしかしたら俺だけを見てくれるかも…って。でも…意味なかった。陽菜ごめんな‥。」


彗斗はそう言ってソッと私の腕を離した。


小さくなっていく背中。
今日はいつもより背中が小さく見えた。


その帰り道は特に話すこともなく、彗斗は少し距離を保ちながら歩いていた。


少しだけ寂しいって思うのは我が儘かな…。



そんなことを思いながらチラッと彗斗を見た。



< 142 / 272 >

この作品をシェア

pagetop