ずっと傍に‥。

次の日、放課後を見計らって彗斗を屋上に呼び出した。


彗斗よりも先に屋上へ向かう。莉緒には先に帰ってもらった。…と言ってもきっと彼氏と一緒だと思う



「風が冷たい…」


そんなことを思いながら屋上から見える景色を眺めていた。


町並がよく見えるこの屋上はお気に入りでもある。
こうしてると寒さも忘れてしまいそうだ…



「陽菜?」


ふと後ろを見ると灰色のマフラーを巻いた彗斗がいた。


「彗斗、ごめんね?寒いのに…」

「平気。…話ってなに?」

「まぁまぁ…。取り敢えず座らない?」


そう言って近くにあるベンチを指差した。


彗斗がベンチに向かったのを確認して私もベンチに向かった。



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