ずっと傍に‥。

「ごめん…。これは受け取れないよ。」



そう言って緋呂くんは私の手のひらにソッと箱を置いた。


…やっぱり。
私は目をギュッと瞑って緋呂くんが受け取るはずだった箱をギュッと握り締める。



「……っ」



ポタリ‥と涙が頬を伝って地面に落ちる。



「…ごめん。」



もう一度そう言って緋呂くんは屋上を後にした。



ごめん…なんて聞きたくなかった。
黙って受け取って欲しかった。



きっともう前みたいに仲良くなんか出来ない…
そうなったとしても仕方ない‥
これは私が望んだことなんだから。



ちゃんと分かってるはずなのに…



涙は止まるどころか溢れるばかりだった。



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