ずっと傍に‥。
夢の中で俺は草原にいた。
周りには誰もいなくて俺はキョロキョロと辺りを見渡した。
「なんだよ…ここ。」
ただ不思議で仕方なかった。夢の中だってことも忘れて俺は走った。
「緋呂」
後ろを振り返ると私服姿の梨華が立っていた。
「梨華!」
「…来ないで!!」
近寄ろうとしたら梨華に大声でそう言われて俺は思わず立ち止まってしまった。
「…サヨナラ。」
「おいっ!」
俺は必死に梨華の後を追った。また梨華が遠くへ行っちゃう気がして…
だから俺は懸命に走った。