ずっと傍に‥。

廊下に出ると寂しそうに窓から下を見下ろす直弥がいた。


…ショックなんだな。



そりゃあそうだよね。
彼女と別れちゃったんだもん。


「なに落ち込んでんのよ?」


直弥の背後に近寄りわざと大きい声でそう言った。


「…梨華。」


「…別れちゃったんだって?」



あたしがそう聞くと苦笑いしながら「なんで知ってんだよ」なんて呟いてた。


「また新しい恋探せばいいじゃない!落ち込むなんて直弥らしくないよ?」


「…ん。」



視線を下に向けて直弥はそう呟いた。



< 208 / 272 >

この作品をシェア

pagetop