ずっと傍に‥。
「じゃあ俺こっちだから!今日はありがと。」
手を振って緋呂くんは帰ってしまった。
「早く告白すればいーのに。」
去って行く緋呂くんの背中に向かって池山くんは静かに呟いた。
「え?」
「アイツさ、ずっと梨華に片思いしてんだよ。だったら告白しろ!って俺はいつも言ってんだけど…緋呂は見てるだけで幸せだからとか言うんだよなぁ…」
そう言いながらクスッと笑った池山くん。
「池山くんもそう思ってたんだぁ。」
「なぁ。その池山くんって呼ぶの止めねぇ?!彗斗でいいって!」
「分かった!」
「じゃあ俺らも帰るか。」
私はうんと頷いて来た道をまた歩き始めた。