ずっと傍に‥。
教室の中を行ったり来たりしながら緋呂くんが帰ってくるのを待つ。
あれから5分…
緋呂くんが帰ってくることはない。
今日はいつもよりも時間が長く感じる。
「…あーっ!!!もういいや!行っちゃえ!」
居ても立ってもいられなくて気付けば教室を飛び出していた
教室を出たのはいいけれど、緋呂くんたちがどこにいるか分からない。
取り敢えず、下に行くことにした。もしかしたら下にいるかもだし…
階段を降りようとした時、聞き覚えのある声が聞こえた。
「………きなんだ。」
「…友達だって思ってた。緋呂もそんな目であたしを見てたわけ?!」
「違う…!」
「…分かった。もういい…緋呂とはずっと友達でいれるって思ってたのにっ‥。」
「梨華っ……!!」
誰もいない階段で二人が会話している声が聞こえる。そのせいだろうか…。
二人が何を話してるのか嫌でも聞こえてくる
私は踵を返して教室まで走った。