ずっと傍に‥。
その日、俺は委員会の仕事があって誰もいない教室で黙々と作業をしていた。
「ふぅ~…」
俺はずっと握っていたシャーペンを机の上に置いて手を天井にあげ、背伸びをする格好をした。
「静かだなぁ…。」
誰もいない教室は本当に静か。昼間は女子の甲高い声や男子の笑い声が響いてうるさいのに静寂のせいか今は外で鳴く鳥の声がよく聞こえてくる。
「なぁいいだろ?」
「…うん」
鳥のさえずりを聞いていると誰かが廊下で話している声が聞こえた。
(カップル…?)
教室の戸にもたれ、誰が話しているのか確認する。
いけないと分かっていながらも俺は2人の会話が気になって耳を戸に傾けた。