ずっと傍に‥。
★chapter4
叶わない恋
あの日以来、緋呂くんが梨華を見ることはなくなった。
休み時間が来る度、緋呂くんは隣の教室へ行ってた。
それが緋呂くんの毎日の日課でもあった。
でもそれさえもなくなった。
でも私は知ってる…
きっと緋呂くんは今でも梨華が好きだ。
大好きだった人を簡単に忘れるはずがない。
だけど、今は無理矢理忘れようとしてる…そんな感じ。
「はぁ…」
「どしたん?さっきから溜め息ばっかやん」
「ごめんね、彗斗くん。せっかく誘ってくれたのに…」
放課後。
帰ろうとしたとき、彗斗くんに呼び止められた。
「どっか寄ってかない?」
緋呂くんにそう聞かれた私はなんの迷いもなく「いいよ」と答えた。
学校の近くにある喫茶店に入り今現在にいたる。