ずっと傍に‥。
「待てよ!」
ふと後ろを振り向くとものすごい形相で追いかけてくる奴がいた。
しつこいな!
待てって言われて待つ奴なんていないし!
そんなことを思いながら懸命に走る。
「こっち!」
私は腕を引っ張られ、まっすぐではなく右の角へ曲がった。
腕を引っ張ってくれたのはさっき助けてくれた彼だった。
なるべく遠い所まで行き、建物の影に隠れた。
「‥ハァハァ。」
あんなに一生懸命走ったのはいつ振りだろう…
久し振りに走ったせいかまだ息が上がっていた。
「大丈夫?」
「あ…うん!なんとか…」
私がそういうと彼はそっか。と言って壁にもたれた。