ずっと傍に‥。
ギュッ――‥
「えっ…」
なにが起きたんだろ…
どうして彗斗の胸の中にいるの?
てか…
えっ?なに?
私はパニック状態だった。
「泣けよ!目に涙なんか溜めやがって…」
そう言って彗斗は抱き締める力を少しだけ強めた。
彗斗…慰めてくれてるの?
「彗斗…あたし…失恋した…。」
「…うん」
「うん…て。もっと慰める言葉とかないの?!」
「はぁ?!こういう時はありがとうやろ?胸貸してあげてんやから!」
いつも通りな彗斗になんだかおかしくて笑ってしまった。
「早くいつも通り笑ってくれ。陽菜が元気ないと…なんか調子くるうわ(笑)」
そんな彗斗の問いに私はゆっくり頷いた。